ループ線の作り方
特別な線を使わなくとも、ループは作れます。
普通のビニル被覆線でループができます。単線、2本平行線、多芯ケーブルなどが利用できます。
必要な場所の床、天井、机の上などで、必要な領域を取り囲むように配線すればよいのです。
ループ線の引き回し方
2周すると同じ電流でも2倍の磁場強度になります。逆にいうと、2Aの電流が必要なときも、アンプから見て半分の1Aで済むということです。
2周するときは上図のように接続して、電流が2周するようにします。3周以上とするときも、同じ要領で周回数を増やします。
多芯ケーブルを使うとスマートに多周回のループを作れます。
多周回する場合、抵抗値以外に、コイル成分(インダクタンス)も増えますので、周波数特性(音質)に影響が出ます。(後述)
ループの抵抗値はアンプに適合する4~16Ωになるようにします。
多くのアンプはこの程度のインピーダンスを想定していますが、もう少し小さい値でも大丈夫なものもあります。
抵抗値が小さい場合はアンプに過電流が流れないよう注意します。
(多くの市販アンプやパワーアンプICには保護回路がついています)
ループ総延長が長いときは太い線が必要で、短いときは細い線にします。
10mループで4畳半弱くらいの大きさ、12mで6畳弱、15mで8畳、18mで12畳くらいです。
AWG番号 | 直径 (mm) | 抵抗値 (Ω/m) |
---|---|---|
12 | 2.0 | 0.005 |
14 | 1.6 | 0.008 |
16 | 1.3 | 0.01 |
18 | 1.0 | 0.02 |
20 | 0.8 | 0.03 |
22 | 0.65 | 0.05 |
24 | 0.5 | 0.08 |
26 | 0.4 | 0.1 |
28 | 0.3 | 0.2 |
30 | 0.25 | 0.3 |
例えば、AWG26の線が8本入った多芯ケーブルで総延長10mのループを作ると、0.1×8×10=8Ωになります。市販のLANケーブルはだいたいこれくらいです。