ループ線の作り方

LoopClass

特別な線を使わなくとも、ループは作れます。

普通のビニル被覆線でループができます。単線、2本平行線、多芯ケーブルなどが利用できます。
必要な場所の床、天井、机の上などで、必要な領域を取り囲むように配線すればよいのです。

ループ線の引き回し方

2周の場合

2周の場合

2周すると同じ電流でも2倍の磁場強度になります。逆にいうと、2Aの電流が必要なときも、アンプから見て半分の1Aで済むということです。
2周するときは上図のように接続して、電流が2周するようにします。3周以上とするときも、同じ要領で周回数を増やします。
多芯ケーブルを使うとスマートに多周回のループを作れます。
多周回する場合、抵抗値以外に、コイル成分(インダクタンス)も増えますので、周波数特性(音質)に影響が出ます。(後述)

tester

このようなテスター(2,000~3,000円)でループの抵抗値が測れます。

ループの抵抗値はアンプに適合する4~16Ωになるようにします。
多くのアンプはこの程度のインピーダンスを想定していますが、もう少し小さい値でも大丈夫なものもあります。
抵抗値が小さい場合はアンプに過電流が流れないよう注意します。
(多くの市販アンプやパワーアンプICには保護回路がついています)
ループ総延長が長いときは太い線が必要で、短いときは細い線にします。

  1. LANケーブルを利用したループ
  2. 4芯スピーカーケーブルを使ったループ
  3. 6芯ケーブルを使った20mループ(コネクタ付)
  4. 6芯ケーブルを使った10mループ(コネクタ無し)

10mループで4畳半弱くらいの大きさ、12mで6畳弱、15mで8畳、18mで12畳くらいです。

電線の太さと抵抗値の概略(AWGと直径は厳密には一致していません)
AWG番号 直径 (mm) 抵抗値 (Ω/m)
12 2.0 0.005
14 1.6 0.008
16 1.3 0.01
18 1.0 0.02
20 0.8 0.03
22 0.65 0.05
24 0.5 0.08
26 0.4 0.1
28 0.3 0.2
30 0.25 0.3

例えば、AWG26の線が8本入った多芯ケーブルで総延長10mのループを作ると、0.1×8×10=8Ωになります。市販のLANケーブルはだいたいこれくらいです。